市長メッセージ(平成25年)
市長メッセージ 市民の皆様へ
平成25年3月11日 市長メッセージ
寒さもすっかり緩み、ようやく過ごしやすい季節となりました。市民の皆様におかれましては、お健やかにお過ごしのこととお慶び申し上げます。
さて、大きな災害となりました「東日本大震災」から、今日で2年が経過いたしました。ここに謹んで震災により尊い命を落とされました多くの皆様に対し、市民の皆様と共に心から哀悼の意を表しますとともに、被災されました皆様方にお見舞いを申し上げたいと存じます。
また、本市には、浪江町の皆様をはじめ浜通り地方から約1,100余名の皆様が避難を余儀なくされておりますが、長期にわたる不自由な仮設住宅等の生活が続いておりますこと、心中をお察し申し上げますとともに、1日でも早い故郷の復興を心より願うものでございます。
これまでの2年間、市民の皆様をはじめ、本宮を故郷とする方々、災害時の相互応援に関する協定を結ぶ埼玉県上尾市と全国へそのまち協議会の7自治体、地域活動や事業連携をいただいている相模女子大をはじめとする各大学、そして企業や各種団体の皆様方より、多くの物資や義援金など心温まるご支援をいただきましたこと、あらためまして深く感謝申し上げる次第でございます。
現在、東京電力原子力発電所事故による様々な問題のなかで、いまだ市民の皆様には健康への不安や、農畜産物および商工業への実害と風評被害は、依然として深刻でありますが、解決しなければならない問題として位置づけしているところでございます。市といたしましては、放射線除染対策、健康管理対策、損害賠償を含めた実害および風評被害対策を、その時々の状況を冷静に見極めながら、今後も迅速にそして着実に実施してまいります。
そのような中、住宅除染の実施状況につきましては、和田地区で約60%の住宅除染が完了し、長屋地区では、地元説明会を終了し作業準備を進めているところでございます。順次除染実施計画に基づきまして、道路を含めた市内全域の除染作業を進めてまいります。
また、東日本大震災で被害のあった本宮第2中学校体育館が、先月の20日に完成させることができ、生徒や先生の皆様には、大変ご不便をおかけしましたが、今月の13日に予定されております卒業式は、新しい体育館で行われることになりました。さらに大きな被害のありました本校舎につきましても、建て替えの復旧工事が順調であり、新年度の2学期からは新しい校舎で勉学に励むことができるように進めているところでございます。
また、災害時の相互応援に関する協定を結ぶ埼玉県上尾市との交流につきましては、スポーツ少年団をはじめとした多くの子どもたちが招待を受け、交流を通してご支援をいただき、子どもたちが元気な笑顔を取り戻すととともに、市の特産品の販売に対しても絶大なるご協力をいただいているところでございます。また、議会議員の方々をはじめ消防団の皆様や職員についても上尾市を訪問するとともに、上尾市からも市長をはじめとする職員や区長の皆様が本宮市を訪問され、多くの交流を実施しているところでございます。
そのよう中、上尾市からさらに文化の交流、親善を深めるとともに、両市の更なる発展を図るため、友好都市の締結を考えていきたいとの申し出がありました。
本市にとっても大変ありがたい申し出であると考えております。今後上尾市との「友好都市」関係を結びながら、子どもたちはもちろん、市民交流を通して、お互いの絆を強めるとともに、本宮市の更なるステップアップを図ってまいりたいと考えております。
さて、東日本大震災から現在に至るまで私たちが体験した未曽有の災害を風化させることなく、未来を担う子どもたちの世代に伝えていくため、本日3月11日という震災の日に、昨年に引き続き「復興の集い2013 祈念式典」を開催いたしました。震災によりお亡くなりになられた方々に対し哀悼の意を表するとともに、原発事故が招いた放射能汚染による様々な実害や風評被害が依然として深刻のなか、多くの皆様と共に本市の復興を一歩一歩進めていくことを共に誓い合ったところでございます。
私は、これらの機会を通じまして、市民の皆様方が抱かれる様々な不安を払拭するために、全力を傾注し復興に向けた努力をしてまいります。そして、一日も早く「元気な本宮」を取り戻すために、市民の皆様と共に進んでまいりたいと考えておりますので、更なるご理解とご協力をお願い申し上げます。
これをもちまして、震災後2年が経過しての私からのメッセージといたします。
平成25年1月1日 市長メッセージ
新年あけましておめでとうございます。
市長の高松義行でございます。
市民の皆様には、平成25年の輝かしい新春をお健やかにお迎えのことと、お慶び申し上げます。
また、日ごろより市政運営に格別のご理解とご協力を賜り、心より厚く御礼を申し上げます。
さて、未曾有の大災害となりました東日本大震災から、今年の3月11日をもって早くも2年を迎えようとしています。震災による公共施設などの災害復旧事業は順調に進んでおりますが、原子力災害は未だに大きな不安を残しており、引き続き復旧・復興に全力を傾注しているところでございます。
私は、この地域が安心して暮らせるまちとして再生し、市民の皆様すべてが未来に希望を持ち、震災前にも増して元気を取り戻すため、復興計画の中に4つの目標を掲げ取り組んでまいりました。
一つには、『多様な世代が安全・安心を実感する暮らしの再生』としまして、放射線による健康不安の解消にため、市民の皆様の内・外部の被ばく検査を進めるとともに、公共施設については、いち早く除染作業に取り組みました。また、室内遊び場「スマイルキッズパーク」がオープンし、多くの子どもたちが毎日明るい声を響かせております。さらに、住宅等の除染作業を通して、生活空間の放射線量の低減化を図ってまいります。
二つには、『地域資源の復旧と産業再生による復興』としまして、震災・原子力災害の大変な状況の中、早期復旧に取り組んでいただきました地域産業の皆様に対しまして、心より感謝申し上げますとともに、しっかりと風評被害から安全性を訴える活動を今までにも増して進めてまいります。またこのような中、市の工業団地に新たに8社の企業が進出を決めていただいており、復興に向けての大きな活力につながるものと期待しているところでございます。
三つには『交流と連携による復興の推進』としまして、「災害時の相互応援に関する覚書」を結ぶ上尾市や全国へそのまち協議会および事業連携を結ぶ各種大学や商店街の皆様と、交流と連携による絆を深めながら、復興に向けて取り組んでまいります。
四つには『未来社会の創造につなげる再生可能エネルギーの推進』としまして、学校や公共施設に太陽光発電システムを設置し電力使用量を抑えるとともに、再生可能エネルギーについての方向性を見極めながら、災害に強いまちづくりに取り組んでまいります。
私は、この四つの目標をさらにステップアップしていくことが大切であると考えております。具体的には「本宮市震災・原子力災害復興計画」に示す施策と除染実施計画に基づき、震災・原子力災害からの早期復興に向けた取り組みを優先的に進めてまいります。
また、私はより元気な本宮を取り戻すため、市の復興計画に掲げた『安全と安心を大きな夢につなげる「福島のへそのまち」本宮』の利点を生かして、これからも復興に強い心で取り組んでまいります。
いつの時代も、その地域に暮らす市民の安全・安心と福祉、教育などの向上、そして地域産業振興のために、さまざまな施策をその時々の状況を冷静に見極めながら展開することが行政の基本と考え、市政を執行してまいりますので、今後ともなお一層のご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
結びに、市民の皆様にとりまして新しい年が幸多い年となりますよう心よりお祈り申し上げ、新年のごあいさつといたします。